2008年度カンブナガ(神の節)マチリ

与那国島のマチリ

与那国島の奇祭、マチリ(カンブナガ)

与那国島では神が降りてくる神の月(カンヌティ・旧暦10月以降の庚申の日から始まる)に、、25日間と言う長期間に渡ってマチリ(カンブナガ)が行われる。カンブナガとは神の節という意味。このマチリを終えると島は正月を迎える準備を始める。
マチリは与那国島の存続と繁栄を祈願する大切な祭祀。
クブラマチリ(久部良自治公民館主催)では庚申の日に異国人退散を、ウラマチリ(東自治公民館主催)では辛酉の日に牛馬繁殖を、ンディマチリ(比川自治公民館主催)では甲子の日に子孫繁栄を、ンマナガマチリ(島仲自治公民館主催)では壬午の日に五穀豊穣を、ンダンマチリ(西自治公民館主催)では葵未の日に航海安全を、5つのマチリでそれぞれ祈願する。
島の人々は昔からマチリの期間中、四足の動物、特に牛の屠殺及び食肉を禁じているが、理由については様々な説が語られている。
その一つとして、昔から人々の農耕作業や交通の助けとなり、暮らしに欠かせなかった牛や動物達を敬い、感謝してマチリの期間中は屠殺しないというものである。
古くから伝わる年中行事をただ淡々と消化するのではなく、その意味を知ったときに伝統は初めて人の心に価値をもたらし、感謝や厳粛な気持ちを植えつける。その思いを古来から絶やさず、守り続けてきた島の人々の誠実さ、勤勉さ。
ンダンマチリを終え、全てのマチリが終わるとアンタドゥミと呼ばれる儀式が行われ、司達は神衣を脱いで人間に戻り、それと同時に期間中の禁忌も全て解かれる。
クブラマチリ(久部良自治公民館) 異国人・大国人退散の祈願
ウラマチリ(東自治公民館) 牛馬繁殖の祈願
ンディマチリ(比川自治公民館) 子孫繁栄・嫁取り・婿取りの祈願
ンマナガマチリ(嶋仲自治公民館) 五穀豊穣の祈願
ンダンマチリ(西自治公民館) 航海安全の祈願
アンタドゥミ(明日へのとどめ) ハイナグの霊石(ビディリ)で神分かれ(カンバガリ)
チラクンダで主分かれ(ヌチバガリ)を行う。ここで司達は神衣を脱ぎ、人間にもどる。 

 マチリ

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